2010年4月28日水曜日

カスタマーレビュー

文学賞』というウエブサイトがあります。
そこに『言語と文化』が出ているのですが、アマゾンにつながっていて、猫だるまさんが書いた『言語と文化』のレビューを見つけました!猫だるまさん、ありがとうございます。

目次を見てもらうとわかるのだけれど、”言語”についての考察は広範。
概念からはじまり、言語ごとの比較、ニュアンスによる言葉の伝わり方におよんでいる。

なので、どんな本か、簡単に説明するのが難しいので、本書の概要からこの本の内容をまとめると、 “コミュニケーションの様々な様相に関わってくる言語を、説話(ディスコース)レベルで分析する。具体的には、
言語の普遍性(一章)
「異なる言語を話すものは、その言語の相違ゆえに異なった思考をする」(二章)
コミュニケーション=やりとりにおけるフォーマット、もしくはパターンに言及した(三章)
社会言語学的(四章)”
だと思う。

たしかに堅い本でもあるのだけれど、引用が豊富で的を射ているのでおもしろい。
四章の203Pから始まる、”バカvsアホ”は誰が読んでもたのしめるんじゃないかな。
著者によればアホとは、「ちょっと常識はずれで感覚はずれているが、心の優しい人」となる。

つづきは、読んでみて!

2010年3月5日金曜日

『言語と文化』の反響:ついにベストセラーのコーナーに並んだ!!



紀伊国屋書店サンフランシスコ店にSさんという人がいて、私の本などを担当してくれているのですが、かなりユニークな人です。紀伊国屋書店では、「新刊台やベストセラーのコーナーだけではなく店全体の棚の見直しを月に一回は行なっていますので3月いっぱい『言語と文化』をベストセラーのコーナーに置かせて頂きます」ということで、さっそく行ってきました。Sさんには「もしかしたら私を南先生のパーソナル営業マンとして雇って下さった方が効率がい
いかも知れません♪」と言われました。私の本が「小川洋子」の本と「桐野夏生」の本に挟まれて並んでいる!感激です!

2010年2月20日土曜日

『言語と文化』の反響2

次のようなメッセージをいただきました。

私が申し上げるのも僭越ですが、先生のお書きになる文章は日本語でも英語でも整然明瞭にまとめられているため、とても読 みやすく(内容が簡単だ、という意味ではありません)、先生のサービス精神の表れとでも申しましょうか、読者へのやさしさにあふれていると感じました。逆に言えば、先生のご研究をより多くの人に明確に理解してもらいたいという先生の情熱の発露なのでしょう。感銘を受けました。

じつは、ずいぶん以前になりますが、私は教師としての生活を高校の英語教師としてスタートしました。そのときに一人の女生徒から「先生の授業はわかりやすいからつまらない。その点、〜先生の授業は難しいからかっこいい」と言われ驚いたことがあります。
でもこのスタイルを変えようと思ったことはなく、現在の大学に来る前はマサチューセッツ州立大学の心理学部で教えていましたが、 research methodを教えていた際に「学生のレベルまで下がって来て教えてくれるので、わかりやすい」と言われ、感銘を受けました。

2010年2月17日水曜日

『言語と文化』の反響

最近、出版社フォーラムというサイトにも、エッセイが出ていますので、見てください(ここに出るのは2回目なんですが)。
http://www.gengosf.com/

先日、拙著『言語と文化』の書評が大修館『英語教育』2010年3月号に出ていることを偶然知りました。

http://online.sfsu.edu/~mminami/Review.pdf/

東京大学の林徹先生が書評を書いてくださったということにも感激しました。こうした書評は、ふつうでしたら、旧知の誰かに好意的に書いてもらう性格のものなのが、まったく面識のない東大の林先生に非常に好意的な書評を書いていただき、なおいっそう感激し、興奮したのだと思います。本というのは、本当に「一人歩きするものなん だ」と実感すると同時に、私の思い・考えを理解していただけることに興奮しました。今回の書き方は従来のスタイルとは異なり、「語り」に集中しました。この書評の中では「饒舌」と書かれているんですが、私の意図した通りでしたので、とりわけうれしく思いました。

これまで日本語と英語の出版 を交互にしてきて、それを妻と私は「山口百恵」方式(異なるタイプの作品を出すことで長生きさせる)だと笑っています。日本語では、『言語学と日本語教 育』シリーズを出版しているのですが、いつも悩まされているのが販売部数の問題です。それで今回「爆発的に売れるものを書いてみせる」と大見得を切って取 り組んだものですから、こうした「語り」のスタイルにしています。「爆発的とはいかない」と、先日、出版社の担当者とに電話で話した際に言われましたが [笑]。

2009年12月23日水曜日

定型表現・常套句について

私は言語心理学・応用言語学・言語教育学などが中心の『第2言語習得セミナー』を大学院で教えています。2009年の秋学期は、大学院で、認知意味論・語用論・言語地理学・方言地理学などの言語学諸分野と文化人類学や異文化心理学を含む『社会言語学セミナー』を担当しました。セミナーを興味深く継続させるため、新しい言語表現を含め、社会言語学やそのほかの分野での新しい情報を入手してゆくことが不可欠になります。夏に日本のテレビ放送をコンピューターで手軽に受信する方法を教えてもらい、そうした媒体が新しい情報源となっています。ご存じかとは思いますが、フジテレビ系列のバラエティー番組『笑っていいとも!』で、日本在住の外国人が日本語表現に関して質問するコーナーがありました。そこでは、たとえば「物差しと定規は、どうちがうの?」や「刑事は、どうしてデカと言うの?」というような質問が発せられていました。また、アメリカ人英語教師が「『先生はお腹をお立てになりました』と日本語で言ったら、同僚の日本人教師に笑われたけれど、どうして?」という質問もありました。これは「腹を立てる」のようにいったん表現が固定してしまい定型表現・常套句となると、そこに敬語表現を挿入できないという説明になります。このことは母語話者には感覚的・直感的にわかるのでしょうが、外国語学習者には理解しがたいのかもしれません。

2009年12月19日土曜日

言語と文化

年末のごあいさつと共に、私の新しい出版物『言語と文化:言語学から読み解くことばのバリエーション』の紹介をさせていただきます。

http://www.9640.jp/xoops/modules/bmc/detail.php?book_id=10248&prev=new

この本は私がハーバード大学、マサチューセッツ州立大学、そしてサンフランシスコ州立大学で私が担当してきた“Language and Culture”に沿っています。知人からメールをもらいまして「エンジニアの主人が面白いと言って読んでいます」と書いてあって、本当に感激しました。言語学、特に社会言語学の専門でない人にも読んでもらいたいものですから、うれしかったです。機会があれば、ぜひご覧ください。

米国在住の方々にも宣伝したいとは思うのですが、少し問題があります。日本でなら税金込みで¥3,150なのですが、先日、サンフランシスコの紀伊国屋に電話で問い合わせたところ$48(plus tax)ということで、おもわず「高い!」と言ってしまいました。いつも私の本を担当してくれている紀伊国屋の人も「高いです!」と言っていました(笑)。

もし『言語と文化』をお読みになる機会があるようでしたら、ご感想などお聞かせください。

すばらしい新年をお迎えください。来年もよろしくお願い申し上げます。

2008年5月29日木曜日

ジャイアンツ

私はジャイアンツに複雑な感情を抱いているようで、初めて、キャンドルスティック・パークにシカゴ・カブスとサンフランシスコ・ジャイアンツの試合を見に行った時、どうしても「がんばれジャイアンツ」と言えませんでした(ちなみに、そのときカブスの選手だったサミー・ソーサを初めて見ました)。これも、もうひとつのジャイアンツのせいなんです。それにしても太平洋の反対側のもうひとつのジャイアンツがお金に任せて選手を集めているのに、サンフランシスコ・ジャイアンツはあまりお金をかけていないのでパッとしません。以前はオークランドで投げていたBarry Zitoというピッチャーに大金をはたいても、そのピッチャーはどうも勝ち星に恵まれず、現在のところ太平洋の東側のジャイアンツはなかなか一番にはなれないのかもしれません。